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八尾市立病院開院60周年記念対談(アグネス・チャンさん)

[2010年10月2日]

ID:13580

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八尾市立病院開院60周年記念対談~アグネス・チャンさん~

アグネス・チャン氏写真

【アグネス・チャンさんプロフィール】
歌手、エッセイスト、教育学博士。芸能活動に加え、自身の乳がん体験を基に、日本対がん協会「ほほえみ大使」として、定期検診によるがん早期発見の大切さを伝える講演活動を全国で展開。日本ユニセフ大使、目白大学客員教授など、知性派タレント、文化人として世界を舞台に幅広く活躍。

テーマ 「明るくさわやかに生きる」~“がん”に負けない・“がん”にならない~

 2010年2月に開院60周年を迎えた八尾市立病院。2010年10月に行われた記念講演会に「がん」治療体験を自らお持ちのアグネス・チャンさんをお招きし、講演終了後、田中市長と命の大切さや市立病院の役割について語り合いました。

●がんは人を選ばない

市長: 本日はお忙しいところ八尾市にお越しいただき、誠にありがとうございます。

アグネス: 八尾市民の皆さんにお話できる機会をいただき、大変光栄に思っています。

市長: 市立病院は昭和25年、「市立八尾市民病院」として、内科・外科・産婦人科など5つの診療科、病床数32床の病院としてスタートし、人間でいう還暦を今年迎えました。平成16年にはJR久宝寺駅前に新築移転し、現在では18の診療科、病床数380床を備える地域の中核病院に成長しています。

さて、今日は命の大切さについてお話を伺いたいと思いますが、アグネスさんはご自身でがん体験をお持ちだとか。

アグネス: そうなんです。わたしは3年前に早期の乳がんにかかりました。ある時偶然、胸の奥にあった小さなしこりに気付き、総合病院で乳がんの検査を生まれて初めて受けたんです。検査結果、「がん」だと言われたときは、悔しくて「何でわたしが乳がんになるんだろう」と泣いてしまいました。

市長: すごく驚かれたでしょうね。

アグネス: わたしはこの時まで、周りの人からアグネスをもじって「タフネス」と言われていました(笑い)。それぐらい体の丈夫さには自信があったんですね。それにこれまで家族でがんにかかった人もいないし、お酒やたばこはたしなまない。食事にも気を付けていたので、がんにかかる確率は低いと自分では思い込んでいました。がんは人を選びませんし、年齢も関係ないんですね。

市長: がんと分かり、ご家族も大変ご心配をされたのではないですか。

アグネス: 夫は、ショックで落ち込むわたしを見て、「泣いても仕方がない。頑張って治療に専念しろ」と叱咤激励をしてくれました。けれど、実は夫も、わたしの心の痛みをすべて分かってやれないつらさや家族がこれからどうなるかという不安で、わたし以上に心を痛めていたんです。大きな病気をして初めて、周りの人の気持ちも分かるようになりました。

市長: ところで、アグネスさんは、がんであることを公表されましたね。

アグネス: 日本ではそれほどではないのですが、世界的にはまだまだ、がん患者を特別視する雰囲気が残っているところが多く、がんに対する理解を広め、深めてもらうためにも公表を決意しました。

市長: 公表はとても勇気のいることだったでしょう。


アグネス: そうですね。でも、わたしは、がんになっても普段どおりの生活をしたいと思ったんです。それに、自分にはもっと頑張ってやりたいこともあるんだと。そういう思いで、思い切って公表しました。そうしたら、全国から多くの励ましのメールやFAXをいただき、すごく勇気をもらいました。がん経験者らが中心となって活動している「リレー・フォー・ライフ」という催しがあるのですが、今でもその仲間が守ってくれていると思っていますし、わたしもその活動に恩返しをしたいと思っています。

●定期検診でがんを征圧

市長: 話は変わりますが、市立病院は昨年、大阪府がん診療拠点病院に指定されました。乳がんや肝がん、肺がんなど、いわゆる5大がんをはじめ、泌尿器科や婦人科、耳鼻咽喉科、口腔外科領域のがんや造血器腫瘍まで、幅広くがん診療に対応できる医療スタッフがおり、日本のがん名医100人に選ばれた医師も在籍するなど、最先端のがん治療が提供できるよう日々、努力を積み重ねています。

アグネス: 最近の医療技術や医療体制は確かに進歩しています。同じがん治療でも、一人ひとりの体に適した抗がん剤が選択されるほか、がんに伴う痛みや身体的、心理的な問題の解決を図る「緩和ケア」が充実してきているなど、随分とがん患者の負担も少なくなっています。わたしの場合は早期がんで、放射線治療やホルモン治療などを行いました。ホルモン治療でアレルギーの副作用に悩まされましたが、根気よく治療をしているうちに体が薬に慣れてきて大丈夫になりました。がん患者にも随分明るい光が見える環境になってきていますので、治療を前向きに考えることがとても大事なことだと思います。つらい治療もありますが、明るくさわやかに、前向きに生きるということが大切だと思います。

市長: 治療する側にもがん患者をサポートする仕組みが大事ということですね。市立病院の場合、患者さんごとに、各分野の医師の診断結果などを基にして、さまざまな職種のスタッフで議論を行い、最適な医療方針を考えるチーム医療を進めているほか、がんの緩和ケアの実施やがん相談支援センターを設置するなど、がん医療の充実を積極的に行っています。

 しかし、がん対策は、何といってもがんの早期発見・早期治療が一番大切であって、市民の皆さんにがんへの理解と検診受診の機会を広めることが、最も重要な行政課題だと思っています。アグネスさんが、八尾市民にメッセージとして伝えたいことはありますか。

アグネス: 自分自身で体に気を付けていても、がんにかかるときはかかります。わたしも健康には自信過剰気味でしたから、がんの早期発見ができたのは、運が良く、たまたまなだけなんです。わたし自身、今回の体験で、定期的な検査を受けることが本当に大切であると痛感しました。皆さんにもぜひ、定期的に検診を受けてほしいです。

市長: 市民の皆さんには各種検診や医療機関が実施する人間ドックなどをぜひ活用していただきたいですね。

アグネス: がんは昔と違って治らない病気ではありません。がんになっていることに気付かないことが何より怖いことなんです。日本は先進国の中でもまだまだ検診の受診率が低く、とりわけ女性の受診率が低いです。日本の女性は家族を優先して、自分を後回しにする傾向が多いですから。男性もぜひ、妻や彼女に検査に行くことを勧めてほしいですね。国と自治体で、乳がんや子宮頸がん予防に対する無料クーポン券を一定年齢ごとに配布していますから、ぜひ、受診してほしいですね。

市長: わたしも、市民の皆さんが定期的に検査や診断を受けることができる仕組みづくりが大切であると考えています。また、若年層への子宮頸がんの予防接種事業にも来年度から本格的に取り組んでいく予定です。

アグネス: わたしは、日本対がん協会の「ほほえみ大使」として、がん知識の普及や検診の推進に取り組む「がん征圧運動」を進めていますが、大阪・八尾市からも皆さんの力でその運動を広げていただければ幸せです。「がん征圧運動」を知ってもらい、ぜひ検診に行ってほしい。八尾市の人はがんに負けず、どうしてこんなに元気なんだろうと言われるぐらいになっていただきたいですね(笑)。

●市民に信頼される市立病院に

市長: 市立病院は、全国の公立病院の経営状況が厳しい中にあっても、医師や看護師らが一丸となって努力したことにより、医療の質が相当良くなってきています。今後もスタッフの心を一つにし、市民の地域医療の拠点として信頼される病院づくりに取り組むとともに、地域の医療機関との連携もさらに進めたいと考えています。

アグネス: 市民の皆さんが信頼できる病院として、治療のデータが集まり、それらを発信していく拠点病院にこの市立病院がなってほしいですね。

市長: そのとおりで、治療成果をどんどんと発信して、地域医療全体が向上するように努力していきたいです。

アグネス: 地域医療の中で、市立病院が果たす役割は本当に大きいと思います。課題は多いと思いますが、市民の心と健康を守る、そんな病院になられることを期待しています。

市長: 信頼される病院になれば、多くの人の治療ができる。それがまた次に生かされるということですね。

アグネス: 病気になった時、人が安心して心から頼れる場所。そんな病院になってほしいですね。わたしもがんになって、医療スタッフの皆さん一人ひとりの笑顔に本当に勇気づけられ、前向きにがんと闘うことができました。市立病院は地域に根差して60年。その間、病院スタッフの方々は、多くの喜びと悲しみを市民の皆さんとともにされてきています。その財産をぜひ、大事にしてくださいね。

市長: アグネスさんの言葉を胸に、素晴らしい病院になるように今後も頑張ってまいります。「健康」イコール「楽しい人生」。健康であることは何事にも代えられないものですからね。

アグネス: 「健康」は当たり前のことではないんです。そのことは、わたし自身ががんになって気付いたことです。病気になってから、適度に運動することも心掛けています。実は今、縄跳びのまねをする、エア縄跳びにはまっています(笑)。

市長: わたしも毎日朝ごはんをきちんと取るほか、野菜や青汁を意識的に取るようにしており、生活習慣には気を付けています。また、人間ドックにも毎年定期的に行っています。過去からのデータ蓄積ができ、自分の体の変化が分かって健康づくりに役立つので、ぜひ、市民の皆さんにも受けていただきたいと思います。

アグネス: がんになって初めて分かったことは、「毎日、一日一日が大切である」ってこと。毎日が誕生日だと思っています。わたしの命は、みんなの支えでいただいた命なんですね。その恩返しのためにも、さまざまな活動に頑張って取り組んでいきます。

市長: アグネスさんも体には十分留意され、世界の人々を救う活動を末長く続けられ、ますますご活躍されますことを祈念しております。

二人: 本日はありがとうございました。

アグネス・チャン氏との対談写真

平成22年10月2日

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