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つくりもん(八尾木地区)

[2023年9月19日]

ID:14277

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八尾木の民芸「つくりもん」

 大阪府八尾市の八尾木地区に伝わる『つくりもん』は、江戸中期の寛政年間(1790年頃)に始まった行事で、八尾木不動尊の縁日(8月28日)に行われていたと伝承されています。
 その年に農家の田畑で収穫した穀物や野菜等で人形や動物等をかたどった「つくりもん」を作り、家々の庭や軒下に展示して飾りつけます。家内安全とその年の農作物の豊作を喜び、また、次年の豊作を願う伝統行事です。
 八尾木地区は、JR志紀駅北側約1キロにある古い町。
 昭和10年頃のつくりもんの写真は残っていますが、太平洋戦争後(昭和28年)にこの行事は一時途絶えました。昭和52年、子どもたちの健全育成のために地域の伝統行事を残していこうと八尾木地区の青少年育成会により復活されました。その後、地域住民らでつくる「八尾木民芸つくりもん保存会」が組織されました。
 製作される「つくりもん」は、この時期に収穫された野菜や穀物などを使って、その年の話題や行事をテーマにしたものや、歴史上の人物や昔ばなし、干支の動物、人気のアニメキャラクターなどさまざまで、大人も子どもも楽しめる素朴でユニークな伝統民芸として親しまれています。
 かつては天神祭りでも「つくりもん」が展示されていましたが、今では大阪府内唯一のめずらしい貴重なお祭り文化となっています。

 特に、八尾木地区のつくりもんは、狂歌風の解説と材料一式の名前が掲示されるのが特徴で、他に例がありません。それらを巡って見るところに、「つくりもん」の楽しさがあります。
 この「八尾木民芸つくりもん祭り」は、
例年9月下旬の土・日曜日に曙川コミセンがある八尾木町内周辺で催されます。
※コロナウイルス感染症の影響により、令和2年(2020年)度以降、中止しています。開催は未定です。

2017年(平成29年度)のつくりもん祭りで展示された作品を紹介します。

大河ドラマ

中西勝晴氏
「大河ドラマ
 おんな城主
 直虎(なおとら)」

曙川出張所

曙川出張所
「発見!七重の塔」

八尾木子ども会

八尾木子ども会
八尾木育成会
「ミニオンズ」

曙川小学校

曙川小学校 児童会
「動物~みんなで
 動物園をつくろう~」

曙川幼稚園

曙川幼稚園 園児
「みんなだいすき
さくらちゃん」

支援学校

特別支援学校
「絆」

つくりもん教室

つくりもん教室
「河内音頭祭り
~ギネスに挑戦!~」

八尾木の民芸つくりもんの紹介がありました。

 平成23年6月26日(日)午後に八尾市立歴史民俗資料館講座で、大阪教育大学の碓田智子教授(住居学)の講演がありました。

 碓田教授は、1995年から各地の伝統的都市祭礼を対象に、祭礼住文化や祭りのしつらいについて学術的な調査研究を進められていますが、最近は、八尾市の「八尾木民芸つくりもんまつり」を対象に、地域の祭礼文化を子どもたちに伝えるための実践活動にも取り組まれています。

 当日は、京都祇園祭を事例に「町家と町並みのしつらい」や城端曳山祭を事例に「町並みの変容が伝統的都市祭礼に与える影響」などについてお話をされました。

 「八尾木民芸つくりもんまつり」については、日本全体が高齢化している中で、祭の文化を子どもたちに伝えることが難しくなっていますが、八尾木民芸つくりもん保存会や曙川コミュニティセンターの支援によって「ひらめき☆ときめきサイエンス」事業として活動してきたことの紹介がされました。

 国内ではいろいろな地方でつくりもんが見られますが、共通することは、(1)即興性、当座性が重視された題材、(2)地域の素人住民がつくる、(3)町家や街路が展示場、(4)意外性のある作品、などとのことでした。また、多くは小学生が参加することで、子どもの発達段階に応じた作品がつくられている、ことも興味深いことでした。

 中でも、八尾木のつくりもんは、干支や動物、大河ドラマや童話の一場面などのユニークなものが展示されているなど、つくりもんの特徴と楽しさについての紹介がされました。

 大阪で唯一の伝承文化として残っている八尾木の「つくりもん」。一度ご覧いただければそのユニークさが分っていただけると思います。 

お問い合わせ

八尾市人権ふれあい部曙川出張所(曙川コミュニティセンター)

電話: 072-922-3456

ファックス: 072-993-9527

電話番号のかけ間違いにご注意ください!

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