[2020年10月15日]
ID:46010
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子育ての方法もいろいろな意見があります。
その中でも代表的な今とむかしの違いを集めてみました。
子育て中のおとうさん、おかあさん、子育て・孫育てについて、おじいちゃん、おばあちゃんといろいろお話ししてみませんか。
むかし:赤ちゃんと二人分、しっかり食べて。
今:妊婦さんそれぞれの体格にあった増加体重に合わせて食事量を。
妊娠初期は、赤ちゃんがまだ小さく、必要な栄養も少ないため、母体にもともと蓄えられている栄養分で足りると考えられるようになりました。妊娠初期のため食事が摂りにくい場合は、無理せずこまめに水分や食べられそうなものを少量ずつ摂取するようにしましょう。水分や食事を受け付けないほど、つわりがきつい場合は我慢せず主治医に相談しましょう。
また、妊娠時の食事による胎児への影響について、医学や研究が進み、胎児に影響を及ぼす食材や栄養素がわかってきています。例えばビタミンAやカフェイン、無機ヒ素などの過剰摂取などがあげられます。また、食中毒予防に食品を十分に洗う、加熱するなど取り扱いの注意も大切です。神経質になることはないですが、一つの食材だけを大量に食するのではなく、バランスのとれた食事が大切です。
むかし:陣痛の痛みが母性を育てる。
今:どんなお産スタイルでも母性は育つもの。
医学的には、妊娠・出産で大量に出るホルモンの影響、また、お世話をしているうちに芽生える愛情で、母性が育つものと考えられています。お産の方法は関係ありません。どんなお産スタイルでも自信を持っていただきたいですね。
むかし:出産後1週間はシャワーも使わない。
今:産後の経過や体調に問題がなければ、出産の翌日からシャワー、産後1カ月から入浴が可能。
シャワーがない時代は、悪露(おろ)がある産後の女性は家族が入り終わった最後のおふろに入ることが多く、衛生面に課題があり、感染が原因の産じょく熱で亡くなる人もいたので、その名残かもしれませんね。産後のシャワー、入浴については、医師に相談し、指示に従ってくださいね。
むかし:抱き癖がつくから泣いていても抱っこしてはだめ。
今:赤ちゃんは抱っこしてスキンシップを。
医学や研究が進み、赤ちゃんは抱っこされることで愛情を感じ安心することがわかってきました。
自分が大切にされていると感じることは、安心と「自己肯定感」が赤ちゃんに芽生えると言われています。
抱っこの仕方は首が座るまでは横抱きで、首が座ると縦抱きができるようになります。首がしっかり座るまでは手を添えてあげてくださいね。
むかし:母乳で育てるのが一番。3時間おきに必ず飲ませる。
今:母乳でもミルクでも赤ちゃんが欲しがるときにしっかり飲ませる。
※授乳のタイミングは、赤ちゃんの成長に合わせて欲しがるときに飲ませていい時期とリズムをつけていく時期があるため、主治医によく相談してください。
出産後だいたい10日以内に出る「初乳」には、豊富な栄養と、細菌などから赤ちゃんを守るための免疫成分がたっぷり含まれているので、たとえ少量でも赤ちゃんに飲ませてあげましょう。
今の育児用ミルクは、母乳と比べて栄養面でも大きな差はないため、母乳が出にくいお母さんも神経質にならないようにしてください。
母乳にも体質などにより、個人差があります。母乳が出にくいならミルクで大丈夫。母乳育児を意識しすぎてストレスを感じているお母さんもいるかもしれません。ストレスになるほうがお母さんの身体にも気持ちにもよくありません。
赤ちゃんの体重増加を第一に考え、母乳やミルクを上手に飲ませてあげましょう。
むかし:紙おむつは気持ち悪くないからおむつが外れない。
今:おむつは子どもによって外れる時期が違う。
トイレトレーニングは布おむつがいいと言われていますが、トイレトレーニングは「気持ちが悪い」ではなく、「尿意・便意が我慢できる能力」が大切。また、排尿機能の発達には個人差が大きいと言われています。家庭の生活状況などにより、布おむつ、紙おむつのメリット、デメリットは変わってきます。ご家族の負担なども考え、選択していただくのが良いと思います。出そう、出たと意思表示ができるころからトイレトレーニングを始めるとよいです。
ただ、布おむつの場合でも、災害時には洗濯ができないなど、布おむつが使いにくいことが考えられるので、紙おむつも用意しておくと安心ですね。
むかし:1歳ぐらいに「断乳」する。
今:こどもが自分から「卒乳」するまで与えてもよい。
昔は虫歯になる、栄養が足りないなどと言われており、母子健康手帳にも1歳までに断乳するように書かれていましたが、こどもの成長には個人差があるため、今はいつまで、という決まりはありません。
こどもの成長に合わせて、離乳食を開始し、離乳食をすすめながら、1歳ごろには栄養の半分程度は離乳食から摂取できるようにし、卒乳・断乳の時期を考えましょう。食事量、体重の増え、歯並びのこともふまえるとよいです。
むかし:離乳食を始める前に果汁を飲ませて母乳以外に慣れさせておく。
離乳食は大人の食べ物を噛み砕いて柔らかくして食べさせる。
今:生活習慣病予防の観点からも乳幼児期から果汁を与える習慣をつけない。
大人の口に入れたものをこどもに与えない。
以前は離乳食を始める前の時期に、果汁を飲ませるよう母子健康手帳にも書いてありましたが、甘い果汁に慣れて母乳を飲まなくなったり、摂取量が減って栄養バランスが偏ることがあるため、2008年に母子健康手帳から記載が削除されました。離乳食を始める前に果汁やおもゆを与えてスプーンに慣れさせる必要はありません。
また、大人が口の中で柔らかくしたものや、同じお箸やスプーンを使うことで、口内細菌がこどもに感染することがあると言われています。
むかし:こどもにはしっかり日光浴をさせる。
今:紫外線が強くなっているため、直射日光には気を付ける。
紫外線が体に良くないと言われてから、日光浴が母子健康手帳からなくなり、「外気浴」となりました。紫外線が害を及ぼすことから、外の空気に触れることに代わりましだが、日光を浴びることでビタミンDが生成されたり、日光を浴びないことがこどもの成長に良くないこともあり、カーテンを開けた窓際で遊んだり、お散歩などの外出をして、日光を浴びさせることが望ましいと言われています。
いかがでしたか。ほかにも、昔は普通に使っていたものが、ベビーパウダーや蜂蜜(1歳までは絶対に禁止)など、赤ちゃんに良くないとされているものや、歩行器など、研究が進み、今と昔で役割が変わっているものもあります。
昔の子育てが駄目ということではなく、昔の知恵も大切です。そして、医学や研究が進み、変わってきていることもたくさんあります。
要は、一律の子育てではなく、それぞれのこどもの成長に合わせて、そのこどもにあった子育て・孫育てが大切ということですね。
八尾市こども若者部こども若者政策課
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