直木賞作家・今 東光(こん とうこう)さんと八尾
今 東光(こん とうこう、明治31年[1898]~昭和52年[1977])
生涯にわたり作家・宗教家・政治家・易学者・画家など多彩な才能を発揮。
昭和26年(1951)12月~昭和50年(1975)3月までの約23年間、大阪府八尾市に在住。
昭和32年(1957)小説「お吟さま」で直木賞を受賞。長らく文壇界から遠ざかっていたことから「奇跡のカムバック」といわれています。
作家として、師と仰ぐ谷崎潤一郎さんや生涯の友となる川端康成さんをはじめ、大正・昭和期に活躍した文豪との交流が強く、「悪名」「こつまなんきん」「河内風土記」など河内人の気質や人情を題材にした小説も多数あり、世に多くの作品を残されています。
作家・瀬戸内寂聴さんの法名「寂聴」の名づけ親としても知られています。
昭和32年(1957)第1回八尾市文化賞を受賞。

今 東光(こん とうこう)さんの略譜
大正10年(1921年)
川端康成さんらと第6次「新思潮」の創刊に参画。この頃から文筆活動が本格化。
大正12年(1923年)
菊池寛さんらとともに「文藝春秋」の創刊に参画。
昭和5年(1930年)
仏門に入門。法名「春聴」を授かる。
昭和26年(1951年)
大阪府八尾市中野(現、西山本町)にある天台宗紫雲山「天台院」の住職として来市。
昭和31年(1956年)
小説「お吟さま」を発表。その後、河内を題材にした作品の数々を次々と発表。
大衆文化になじむ題材が多いことから、以後、芝居や映画などの原作本としても、多くの作品が脚光を浴びる。
昭和32年(1957年)
小説「お吟さま」で第36回直木賞を受賞。
昭和33年(1958年)
小説「みみずく説法」が映画化。俳優・森繁久彌さんが主役を演ずる。
昭和36年(1961年)
小説「悪名」が映画化。俳優・勝新太郎さん、田宮二郎さんが主演する「悪名」シリーズがその後大ヒット。
昭和40年(1965)
岩手県平泉天台宗東北大本山「中尊寺」の貫主を務める。
昭和43年(1968年)
参議院議員全国区に当選。
昭和50年(1975年)
八尾市から千葉県佐倉市へ転居。
昭和52年(1977年)
遷化。
主な執筆作品
『お吟さま』、『春泥尼抄』、『みみずく説法』、『こつまなんきん』、『弓削道鏡(ゆげのどうきょう)』、『悪名(あくみょう)』、『悪太郎』、『蒼き蝦夷の血(あおきえみしのち)』、『東光太平記』、『河内風土記』など。
『河内風土記』より「河内ぞろ」、「河内音頭」、「闘鶏」、「河内の風」、「河内カルメン」など。
今 東光(こん とうこう)さんの作品の数々は、八尾市立図書館に多数の蔵書があります。
※詳細については、次のサイトから検索できます。
今東光資料館
八尾図書館内に「今東光資料館」を設置しています。
※詳細については、今東光資料館から検索できます。
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