「彼らだからこそ切れた木がある」――万博大屋根リング加工に挑んだ、八尾市校務員たちのプロフェッショナル魂【後編】

ページID1025007  更新日 令和8年9月4日

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大阪・関西万博の会場を彩ったシンボル「大屋根リング」。その貴重な木材が八尾市に譲渡され、現在は市立小中学校のほか、市役所本館や総合体育館、生涯学習センターなど、市内のさまざまな場所に展示されています。

実は、この巨大な木材をカットし、温かみのある展示品へと仕上げたのは、八尾市内の小中学校に1名ずつ配置している「学校校務員」たちです。
市全体のビッグプロジェクトを裏で支えた校務員たちの、緊迫の瞬間から始まった挑戦の軌跡を、前編後編に分けてタイムラインで追いました。

ここからは後編です。

後編

【夏休み】1校サイズに「切り出し」と、こだわりの「加工」

夏休みに入って、各学校の校務員たちがグループごとに集まり、加工が始まりました。ただ切るだけではない、ここからが「職人のひと手間」です。

「子どもたちが安心して触れられるように」 誠実に、丁寧に磨き上げる

各グループの作業校へと持ち帰られた木材。いよいよ各グループでの本格的な共同作業がスタートしました。

今回のカット作業では、事前の「技術確認会」で共有された手法をそのままなぞるだけではありませんでした。現場では、メンバーから「うちの学校のスペースなら、この長さの方が飾りやすいのではないか」「子どもたちが触るなら、こういう切り方にしてみてはどうか」など、さまざまなアイデアや意見が活発に飛び交いました。

メンバー全員で知恵を絞り、それぞれの学校での最終的な飾り方や加工の形を見据えながら、一校一校に合わせた最適なカットが行われたのです。

こうして切り分けられた木材には、さらにもう一つの大切な仕上げが待っていました。

切り出したばかりの木には、角が尖っている部分や、細かなささくれ(トゲ)が残っています。子どもたちが手を触れたり、近くを通ったりしたときに、怪我をしては大変です。

「子どもたちが安全に、安心して万博のレガシーに触れ合えるように」

その一心で校務員たちは、角を優しく丸く落とし、木の表面を丁寧になめらかに磨き上げていきました。

目立つような派手な加工ではなく、子どもたちの日常の安全を最優先に考え、全員で考え、ひたむきに木を磨き上げる――。

ここからは、各グループごとの作業の様子を、写真で紹介します。

八尾・桂中グループ

八尾・桂中グループ
八尾・桂中グループの作業
八尾・桂中グループ
八尾・桂中グループの作業

八尾・桂中グループ
八尾・桂中グループの作業
八尾・桂中グループ
八尾・桂中グループの作業

久宝寺・成法中グループ

久宝寺・成法中グループ
久宝寺・成法中グループの作業
久宝寺・成法中グループ
久宝寺・成法中グループの作業

久宝寺・成法中グループ
久宝寺・成法中グループの作業
久宝寺・成法中グループ
久宝寺・成法中グループの作業

龍華・亀井中グループ

龍華・亀井中グループ
龍華・亀井中グループの作業
龍華・亀井中グループ
龍華・亀井中グループの作業

龍華・亀井中グループ
龍華・亀井中グループの作業
龍華・亀井中グループ
龍華・亀井中グループの作業

大正・志紀中グループ

大正・志紀中グループ
大正・志紀中グループの作業
大正・志紀中グループ
大正・志紀中グループの作業

大正・志紀中グループ
大正・志紀中グループの作業
大正・志紀中グループ
大正・志紀中グループの作業

南高安・曙川南中グループ

南高安・曙川南中グループ
南高安・曙川南中グループの作業
南高安・曙川南中グループ
南高安・曙川南中グループの作業

南高安・曙川南中グループ
南高安・曙川南中グループの作業
南高安・曙川南中グループ
南高安・曙川南中グループの作業

曙川・高美中グループ

曙川・高美中グループ
曙川・高美中グループの作業
曙川・高美中グループ
曙川・高美中グループの作業

曙川・高美中グループ
曙川・高美中グループの作業
曙川・高美中グループ
曙川・高美中グループの作業

上之島・東中・高安小中グループ

上之島・東中・高安小中グループ
上之島・東中・高安小中グループの作業
上之島・東中・高安小中グループ
上之島・東中・高安小中グループの作業

上之島・東中・高安小中グループ
上之島・東中・高安小中グループの作業
上之島・東中・高安小中グループ
上之島・東中・高安小中グループの作業

どんな形で飾られているかは、見てのお楽しみ!

各学校でどんな形に飾られているかは、それぞれの学校のアイデア次第。
児童・生徒の皆さんは、ぜひ校内で探してみてくださいね!

保護者の皆様は参観日などの機会に、市民の皆様は、校務員がカットに協力した市役所本館や総合体育館などの公共施設で、ぜひ万博レガシーに触れてみてください。

木材加工の裏で紡がれた、確かな技術の継承

今回のプロジェクトがもたらした実りは、万博レガシーの展示だけではありませんでした。作業が進むその裏では、八尾市の学校環境を守り続けてきた校務員たちの間で、非常に価値のある「技術の伝承」が行われていました。

グループ内での共同作業は、ベテランや熟練の校務員から、経験の浅い若手校務員へと、日頃の業務だけではなかなか伝える機会のなかったプロの技を直接引き継ぐ絶好の機会となりました。

チェーンソーや丸のこ、サンダー(電動やすり)といった工具の安全で確実な扱い方。それだけにとどまらず、作業全体の効率的な段取り、安全な動線の確保、そして「どう仕上げれば、子どもたちにとって一番良いか」という加工のアイデアや職人としての姿勢まで。

ベテランの惜しみない指導と、それに応える若手の熱意により、校務員業務全体を支える貴重なノウハウが、それぞれのグループ内でしっかりと次の世代へと受け継がれました。

万博の木材は、校務員たちの「確かな技術」と「強い絆」を未来へとつなぐ、大きな架け橋にもなったのです。

校務員という「プロフェッショナル」の誇り

普段は「学校の校務員さん」として、子どもたちと温かく接している身近な存在。
しかし彼らは、いざとなれば法律に基づく資格を駆使し、市全体のピンチを救い、他部署からも全幅の信頼を寄せられる「オンリーワンの技術を持ったプロフェッショナル集団」です。

今回の万博プロジェクトは、校務員の皆さんの「自分たちにしかできない技術で、八尾の未来を支える」という強い誇りと、やりがいによって成し遂げられました。

市役所や体育館、学校などにお立ち寄りの際は、ぜひこの木材に触れてみてください。万博のレガシーとともに、誠意を込めて形にした「八尾市の校務員さんたち」の熱い鼓動が、そこに宿っています。

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