電気火災に気をつけて!(トラッキング現象・電気ショート)

ページID1002331  更新日 令和7年1月30日

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今では日々の暮らしに欠かせない電気製品。
皆さんの中には、部屋を見渡せばいくつもの電気製品に囲まれながら生活している人も多いのではないでしょうか。
しかし、その便利な電気製品にもちょっとした使用者の不注意で火災になった例は八尾市でも少なくありません。
そんな火災を少しでも減らすために、八尾市民の皆さんに協力して頂けたらと思います。

トラッキング現象

火災の原因で「トラッキング現象」という言葉を耳にしたことはありませんか?
コンセントに差しっぱなしのプラグに溜まったほこりに湿気などの水分が付着し、電気が流れて、そして炎が発生するという現象です。

写真:トラッキング現象


そしてこの「トラッキング現象」の厄介なところは、電気製品を使用していなくても、電源が「OFF]であっても、コンセントにプラグが差さっているだけで発生します。

それこそ留守であろうが、夜中であろうがお構いなしという、とても恐ろしい現象です。

写真:製品評価技術基盤機構(NITE)製品安全センターによる発火実験

トラッキング現象による火災の防止策

  1. 使用しないときはコンセントからプラグを抜く。
  2. 冷蔵庫などの差しっぱなしのプラグは時々点検してほこりをふき取る。
  3. たんすの裏などの見えない場所のコンセントを見つけて時々掃除する。
  4. トラッキング防止加工された電気コードや、プラグにほこりが溜まらないカバーなどを使用する。

写真:トラッキング現象による火災の防止策


電気店やホームセンター等で販売されていると思いますので、お店の人に確認してください。

電気ショート

次は「電気ショート(短絡)」について話を進めていきたいと思います。

「なぜ電気ショートが起きると火災になるの?」について簡単に説明すると

「電気ショート」が起こると大電流が流れ、大きな火花が発生、この火花によってコードが燃え出して火災になる。
といった具合です。

「どのような原因で電気ショートが発生するのか?」については

電気コードの中は、数十本の細い線を束ねて1本にした線の2本の銅線でできており、それぞれの線を、電気を通さない「絶縁」物質のビニールで覆われています。
しかし、(1)家具などの踏みつけでコードが破損したり、(2)「絶縁劣化(絶縁性能が低下すること。)」すると、2本の銅線間で電気が流れ、「電気ショート」が発生してしまいます。
(1)の家具などの踏みつけや釘やステップルなどで強く打ちつけたりすると、コード自体がつぶれて中の2本銅線同士が接触したり、銅線の一部が切れることによって(半断線といいます。)発熱、ビニール被覆が溶けるなどして2本の銅線同士が接触し、電気ショートを起こしてしまいます。

写真:家具の踏みつけや、釘・ステップルでの打ちつけによるコードの損傷状況


(2)の「絶縁劣化」についてですが、電気製品を使用すると必ず電気コードに熱が発生します。
実はこの熱がクセモノで、使えば使うほど徐々にビニール被覆の絶縁性能を低下させてしまいます。
また、電気コードの許容電流(電気許容量)が少ないほど、この熱は高温となり、さらに絶縁劣化を加速させてしまいます。

写真:絶縁劣化


*これらの電気コードは、わかりやすく説明するために署員が加工したものです。

  • 身の回りに電気製品がこれほど多くなかった時代に使用していた古い電気コードは、許容電流の少ないものが使われていた上、長い年月使用しているため、いつ発火してもおかしくない状態にあります。
  • 今は1500ワット相当(125V15A)の電気コードが主流に販売されていますが、実はこのホームページを作成している私自身の家庭でも、許容電流の少ない古い電気コードを2本使用していた状態でしたので、念のため(慌てて??)許容電流の大きい1500ワット相当のコードに買い換えました。
  • 皆さんのご家庭におかれましても、今一度、使用している電気コードを確認していただきますようお願いいたします。

電気ショートによる火災の防止策

  1. 電気コードを束ねない。
    (電線同士が温めあって、さらにコードが高温となり、出火や絶縁の劣化につながります。)
  2. たこ足配線をしない。
    (たくさんの電気を使用することでコードが高温となり、出火や絶縁の劣化につながります。)
  3. 電気コードを家具などの下敷きにならないようにする。
  4. 釘やステップルで打ちつけしない。打ちつけてあるコードは早めの点検を。
  5. コンセントからプラグを抜くときは必ずプラグ本体を持って抜く。コードを引っ張らない。
    (3・4・5 電気コードがつぶれてショートしたり、中の銅線の一部が切れ(半断線)発熱して、出火につながります。)

写真:家具の下敷き、釘・ステップルの打ちつけ

火災ゼロを目指して

今回取り上げた「トラッキング現象」・「電気ショート」以外にも、電気による火災は他にもあります。
このほか、「放火」・「たばこ」・「こんろ」・「ストーブ」などが原因となった火災も発生しています。
詳しくは八尾市消防署調査係までお問い合わせください。

八尾市でも火災により亡くなられた方がおられます。
「火災をゼロにするために」

八尾市消防署ではこれからも全力投球で「火災ゼロ」を目標に頑張りますので、皆さまもご協力をお願いいたします。

八尾市消防本部発行の防火パンフレット「わが家の防火対策」に防火・防災に関連した内容が掲載されていますので下記よりダウンロードして参考にしていただけたらと思います。

わが家の防火対策

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〒581-0017大阪府八尾市高美町5-3-4
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