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新型コロナウイルス感染症(第1~5波)の特徴📊

[2023年3月15日]

ID:67808

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 八尾市保健所において全陽性者の積極的疫学調査(※)が実施できた第1波から第5波の時期の調査結果を用いてデータ分析を行いました。分析対象者は、令和2年3月から令和3年9月30日までに新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」)の発生届を受理し、積極的疫学調査及び療養の管理を行った5,441人の市民の方々です。

(※)積極的疫学調査とは:感染症などの病気について、発生した集団感染の全体像や病気の特徴などを調べることで、今後の感染拡大防止対策に用いることを目的として行われる調査です。


主な結果は以下のとおりです。


感染経路は約4割が不明、約3割が同居

 陽性者の年齢は平均41歳、男性52%、女性48%でした。職業分布は、多い順に無職39%、サービス業11%、専門的・技術的職業8%、販売業8%でした。感染経路(図1)は、約4割が不明、約3割が同居ですが、年齢区分別にみると、18歳以下では同居が5割以上、その他15%に学校園での経路が含まれており、19~39歳、40~64歳では同居の次に職場(11%)や飲食(3~6%)、65歳以上では同居(24%)と並んで福祉施設等(24%)が多いことが特徴的でした。以上の結果から、あらためて、家庭内感染の影響の大きさと職場、飲食の場、福祉施設での感染対策の重要性が確認されました。


図1 感染経路について



発症時に発熱がある人は約4割

 発症時の主な症状は、全体では、発熱40%、せき・息切れなどの呼吸器症状54%、嘔吐・下痢などの消化器症状7%、味覚・嗅覚障害5%、全身倦怠感31%でした(図2)。年齢が高いほど、発症時に発熱のある人の割合は低く、65歳以上では約3割でした。発熱の症状がない場合にも、だるさを感じたり、体調が悪いと感じたりしたら、早めに休養し、かかりつけ医等医療機関に相談されることをお勧めいたします。


図2 発症時の症状について




肥満や糖尿病があると重症化しやすい

 図3は、ロジスティック回帰分析という統計手法により、新型コロナにかかった際に、酸素投与などが必要になる中等症以上の重篤な状態となる要因を推定した結果です。

 その結果、リスクが高い順に、

高度肥満がある人(体格指数〔BMI〕30以上)・・・2.87倍(無い人に比べて)

男性・・・1.80倍(女性に比べて)

糖尿病のある人・・・1.52倍(無い人に比べて)

年齢が1歳上昇すると・・・1.06倍

であることがわかりました。また、高血圧や悪性腫瘍も比較的リスクが高い傾向がみられました。以上のことから、新型コロナにかかった場合の重症化予防のためにも、肥満や糖尿病にならないよう健康的な生活を送ることが重要であると考えられます。

 なお、今回の分析結果では、喫煙ありは、中等症以上となるリスクが低い傾向でしたが、過去に喫煙していた人、喫煙本数、喫煙年数を加味できていないため、この分析結果をもって喫煙者は新型コロナにかかっても重症化しないということはできません。たばこは肺機能を損ない、新型コロナも主に肺に影響を与えます。世界保健機関(WHO)では、これまでの研究結果により、喫煙者は非喫煙者よりも新型コロナにかかった際に集中治療室へ入院したり死亡したりするリスクが高く、また、たばこの使用に関連する慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺がん、心血管疾患により、新型コロナが重症化すると報告されています。


図3 中等症以上となるリスク因子について




<学術発表>

1.羽山実奈、稲田貴子、道本久臣、北村明彦、髙山佳洋.中核市やおのCOVID-19感染拡大の検証.第81回日本公衆衛生学会(山梨).口演.R4.10.7-9.

お問い合わせ

八尾市健康福祉部健康まちづくり科学センター

電話: 072-994-0665

ファックス: 072-922-4965

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