[2024年1月12日]
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*元日に発生した能登半島地震について、一人でも多くの人が救われることをお祈りするとともに、悲しい思いをされている多くの方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。
「失礼します。」職員室のドアを開けて、鍵を取りに来るこどもたち。「〇年〇組の〇〇〇です。〇〇室の鍵を取りに来ました。」これが、職員室に鍵を取りに来るときのテンプレートです。いつも鍵を取りに来ている子は、慣れたものです。すらすらと先ほどの挨拶をして、鍵を取っていきます。職員室を出ていくときは「失礼しました。」と言います。
しかし、普段あまり鍵を取りに来たことがない子たちや勝手が分からない低学年の子たちが来ることもあります。以前、こんな子がいました。
「失礼します。」まだ慣れていない低学年の子です。傍にいるほかの子に促されながら、自分の名前と要件をなんとか伝えることができました。緊張気味に職員室に入り、なんとか鍵を見つけることもできました。そして、部屋を出る時に「校長先生ありがとうございました。」と嬉しそうに部屋を出ようとしました。傍にいる子に「失礼しました だよ。」と促されて、「失礼しました。」と言い直していました。
慣れていない中で精一杯挨拶をして、鍵を借りるという要件を達成したその子を見て、とても微笑ましく嬉しい気持ちになりました。行動や言葉からその子の気持ちを感じることができました。しっかり鍵を借りることができて本当に嬉しそうでした。だから「失礼しました。」ではなく「ありがとうございました。」という感謝の言葉が出たのでしょう。
慣れたあいさつですらすらと言われても、目も合わずに心が伝わってこなければ残念な気持ちになるかもしれません。心はしっかりしていても行動しなければ何も伝わらないかもしれません。「心」と「行動」はどちらかが欠けていてはもったいないと思います。どちらも同じように大切なのです。
この子どもの姿から自分自身を振り返ってみると、不器用でもいいから温かい心を持って今後も行動していきたいと思えます。また、言葉にするなど、行動を通じて心を伝えていきたいとも思います。
本年も皆様にとってどうか素晴らしい年となりますように。曙川小学校は今年も元気いっぱい明るい未来に向かって取り組みを進めていきます。「本年もどうぞよろしくお願いします!」
八尾市立曙川小学校 校長 坂本 篤史
八尾市 (小・中学校、義務教育学校)曙川小学校
電話: 072-992-3331
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