ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

令和元年・2年度 幼児教育研究

[2024年3月25日]

ID:73370

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

研究の目的

 平成31年、公立の幼保連携型認定こども園が開園しました。

 公立こども園開園に向けては、これまで就学前教育・保育の中で培ってきた実践や幼保小接続についての取り組みを大切にし、学識者の知見も加えながら、平成29・30年度において、公立幼稚園・保育所が協同して「認定こども園に向けての教育・保育の研究」を行ってきました。

 この度開園した公立こども園には、本市の就学前の子どもたちの健やかな育ちを支える質の高い教育・保育の推進に向けた基幹的な役割が求められています。そこで、本研究では、公立こども園における教育・保育内容を充実させながら、本市の幼児教育・保育課題に対して研究を深め、その成果を全市的に発信していくことを研究の目的とします。

研究概要

期 間

 平成31年4月1日 ~ 令和3年3月31日

研究機関

 平成31年4月に開園した、八尾市立西郡そよかぜこども園・八尾市立安中ひかりこども園・八尾市立南山本せせらぎこども園・八尾市立志紀おおぞらこども園・八尾市立東山本わかばこども園において研究を行ないます。各園は、会議や研究計画・実践等をグループウェアを活用して共有し、互いに連携を図りながら研究を進めます。

研究対象

 研究の対象は、0歳児~5歳児です。

 それぞれの発達に応じた自発的な活動としての生活や遊びを捉え、0歳児から5歳児の発達や学びの連続性、そこで育まれる資質・能力を明確にしながら、小学校・義務教育学校前期課程教育への円滑な接続をめざします。

研究主題

 幼児期は好きな遊びをとことん追求し、遊び込む中で様々な学びを得る時期です。それは、「生涯にわたる人格形成の基礎を培う」ものであり、小学校以降の教科学習の素地となります。

 本研究では、これらの研究成果としての教育・保育を公立こども園に引き継いでいくとともに、幼保連携型認定こども園における教育・保育は、環境を通して行うものであるという基本に沿って、こども園として園環境を見直し、豊かな環境の中で子どもたちが主体的に生活したり遊んだりしながら学ぶ姿を探究します。さらに、生活や遊びの中で育まれた力を具体的にエピソードとして記録しながら、子どもの主体的な活動を中心とした幼児教育・保育を通じて「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が育つことを明確化します。

 これらの研究成果は、各園の公開研究会議や研究発表会にて、市内就学前施設及び小学校・義務教育学校へ発信します。適切な環境の中で「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が育まれる過程を共有しながら、幼児教育・保育と小学校教育の円滑な接続をめざします。



研究の進め方(研究計画)

各園の研究テーマ

八尾市立西郡そよかぜこども園 
 子どもも保育者も主体的に活動できる環境づくり ~「またやりたい!」「もっとやりたい!」と思える遊びの創造と実践~
八尾市立安中ひかりこども園 
 子どもを中心に語り合おう ~自分らしさを大切に、笑顔あふれるこども園~
八尾市立南山本せせらぎこども園 
 「自然に関わる遊びを通して、学びに向かう力を培うには」
八尾市立志紀おおぞらこども園 
 「やってみたい」「楽しい」笑顔あふれるおおぞらっこ ~みんなが主役!刺激し合い、学び合おう!~
八尾市立東山本わかばこども園 
 すくすく育て わかばの芽 ~新環境を生かして PART2~

研究実践と研究成果の発信

 本研究では、0歳児から5歳児の主体的な活動としての生活や遊びの場面を捉えて研究を推進します。それぞれの発達段階に応じた生活や遊びのねらいを達成し、学びを深めるためには、どのような環境が必要であるかを考えながら、研究テーマに沿った教育・保育実践を積み重ねていきます。 
 研究発信は、公立の認定こども園の役割です。各園各学年において年間1回以上教育・保育実践を公開し、他園の先生方と一緒に討議をしながら学び合う機会を設けます。また、年度末には、研究1年次の成果報告会を実施します。

研究実践紹介

令和2年度

○幼児教育研究発表会 -1月23日(土)【中止】

○日時 令和3年1月23日(土) 13:45~16:45
○場所 八尾市生涯学習センター「かがやき」
○内容 各園からの研究報告
    指導講評:奈良教育大学 教授 横山 真貴子 さん

 新型コロナウイルス感染拡大予防のため、開催を中止いたしました。

○令和2年度の研究が始まりました

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、家庭保育の協力をお願いしていたこども園でも、6月より通常の教育・保育が始まりました。まだまだ、感染予防等に配慮した中での園生活ですが、子ども達の生き生きとした活動を支える保育者の学びの場としての園内研究会や事例研究会がスタートしています。他園の先生方に参加していただくのはもう少し先になりそうですが、まずは各園で学びを深めていきたいと思います。

令和元年度

○幼児教育研究発表会 -2月29日(土)【中止】

○日時 令和2年2月29日(土) 13:45~16:45
○場所 八尾市生涯学習センター「かがやき」
○内容 各園からの研究報告
    指導講評:奈良教育大学 教授 横山 真貴子 さん

 新型コロナウイルス感染拡大予防のため、開催を中止いたしました。

○志紀おおぞらこども園園内研究会(2歳児・3歳児) -11月15日(金)

 奈良教育大学 教授 横山 真貴子さんをお招きして、公開園内研究会を実施しました。
 午前中は、2歳児が乳児園庭で虫探しや砂遊びをしている様子や、3歳児が園庭でスケーターや綱などの運動遊具で遊んだり砂場で遊んだりする様子や話し合いの様子を参観しました。午後からは、4つのグループに分かれてグループ討議を行った後、横山教授に指導助言をいただきました。
 <討議の柱>
 ・「やってみたい」「楽しい」笑顔あふれる遊び環境の工夫とつながりについて
 2歳児は、遊びを急がせすぎずに、物や自然との出会いを大切に十分に関わらせることを大切にしながら、子どもたちが視線の先に何を捉え、何に喜びや嬉しさを感じているのかをしっかりと見取ることの大切さを学びました。また、3歳児では、子どもたちの思いを叶える環境があり遊びの積み重ねが見られるので、子どもの環境との出会いや関わりを大切にし、子どもがおもしろいと感じていることを捉えて保育を進めることの大切さを学びました。

○西郡そよかぜこども園園内研究会(全学年) -11月11日(月)

 奈良教育大学 教授 横山 真貴子さんをお招きして、公開園内研究会を実施しました。
 午前中は全学年の保育を公開していただき、乳児クラスは保育室での好きな遊び、幼児クラスは園庭でステージやバーベキューごっこ、忍者屋敷など異年齢が関わりながら好きな遊びをしている様子を参観しました。午後からは、年齢毎のグループに分かれてグループ討議を行った後、横山教授に指導助言をいただきました。
 <討議の柱>
 ・子どもも保育者も主体的に活動できる環境づくり
      ~園環境の見直しと再構成~
 乳児クラスでは、子どもの主体性を大切にし、子どもが好きな遊びを好きな場所で楽しみながらそれぞれの遊びが交わることができるように環境構成をすることが大切であると学びました。幼児クラスでは、子ども同士の関わり(異年齢を含む)によって遊びが展開し発展する様子を大切にしながら、子ども同士の話し合いの機会をもち自分達で発想豊かに新しいものを作り出していくことが、今後、世の中で求められる力につながることを学びました。

○東山本わかばこども園園内研究会(5歳児) -9月6日(金)

 奈良教育大学 教授 横山 真貴子さんをお招きして、公開園内研究会を実施しました。
 午前中は、虫ランドやキャンプごっこなど、夏の経験を生かした遊びを楽しんでいる様子を公開していただき保育参観をしました。午後からは、3つのグループに分かれてグループ討議をし、横山教授から指導助言をいただきました。
 <討議の柱>
  ・夏の経験の違いを生かした仲間づくりについて
   (1号認定児と2号認定児の学級開き)
 夏の保育については、保育ニーズ(出席人数)により、夏ならではの遊び・縦割り保育・異年齢交流など様々な形態を考えることが出来ること、また、1学期の遊びや夏の経験を2学期の初めに無理につなげようとせず、友だちとの再会の喜びを大切に“一緒に過ごすことを楽しむ”ことを大切にしていくとよいことを学びました。
 また、子どもの興味・関心に沿って、遊びの場と製作する場など空間をどう活用するかを考えていくこと、ICTの活用が問われているが、幼児期には実際に見ることができるものは実物を活用する方がよいことなどを学びました。

○安中ひかりこども園園内研究会(2歳児) -8月29日(木)

 奈良教育大学 教授 横山 真貴子さんをお招きして、公開園内研究会を実施しました。
 午前中は、2歳児の子どもたちが、ままごとやブロック、寒天などで主体的に遊んでいる姿を参観しました。午後からは、4つのグループに分かれてグループ討議を行った後、横山教授に指導助言をいただきました。
 <討議の柱>
  ・子どもたちが主体的に遊ぶ姿について
  ・保育者の連携について
 2歳児は、一人ひとりがいろいろな遊び方を楽しんでいるので、何におもしろさを感じているのかを見ていくと子ども理解が深まることや、道具を精査し、教材・素材とのゆったりとした出会いを大切にすることを学びました。また、寒天遊びのような細かい動作の遊びと、ダンスなどの大きな動きの遊び、本を読んだり、手指を使ったり、色々な遊びの環境を整えることが子どもの主体性を育むことも学ぶことができました。

○南山本せせらぎこども園園内研究会(全学年) -8月8日(木)

 奈良教育大学 教授 横山 真貴子さんをお招きして、公開園内研究会を実施しました。
 午前中は全学年全クラスの保育を公開していただき、観察シートに記録を取りながら保育参観をしました。午後からは、幼児・乳児の2部制でグループ討議をし、横山教授から指導助言をいただきました。公立私立園からたくさんのご参加を頂き、グループ討議も活発に行われました。
 <討議の柱>
  ・意欲的に活動できる環境について
  ・学びにつながる環境と援助について
 乳児の部では、今、目の前にいる子どもの興味を汲み取り保育者も楽しみながら遊び環境を構成していくことの大切さや、子どもが保育者の予想を超えた行動をとった時こそ、その姿を肯定することで遊びが広がっていくことを学びました。
 幼児の部では、遊びの場や素材の配置、どの様な道具を準備するかといったことで、子どもの姿が変化してくることや、園全体を遊びの場ととらえて環境を構成することを学びました。

ご意見をお聞かせください

  • このページは役に立ちましたか?

  • このページは見つけやすかったですか?