二八巻 旧植田家資料からひもとく昔のくらし 下 古文書編
前回に引き続き、安中新田会所跡旧植田家住宅に残されている多くの資料のうち、今回は、古文書(こもんじょ)から植田家の暮らしの一端を見ていきます。
植田家に伝わる古文書は、江戸時代中期から昭和まで約3万8000点にも及びます。
その中には、植田家が江戸時代に担ってきた安中新田の支配人についてや明治時代に務めていた公職(村会議員や地域の委員など)に関するものだけでなく、家計についての帳面や、冠婚葬祭、年中行事、信仰についての記録など、植田家の暮らしぶりが分かるものが多数残されています。
例えば、文化9年(1812年)の記載がある「婚礼式法」、婚礼祝儀の控えや箪笥(たんす)や長持(ながもち)の数が書かれている嫁入り道具の控え、結納品目録、出席者や土産物の一覧など、婚礼の内容が分かるようなものもあり、嫁入り道具として持って来られたそろいの箪笥や長持なども現在に残されています。
節句について書かれたものでは、「初節句粽(ちまき)配り諸入用帳(しょいりようちょう)」や「三月節句祝儀」などがあります。
左の写真は端午(たんご)の節句に用いられた絵幟(えのぼり)の図柄で、日本古代の神話に登場するスサノオや、中国の三国志などの勇ましい場面を題材にして描かれたものが3点残されています。
植田家の信仰を知るものとしては、道明寺天満宮や渋川神社への寄進の記録などがあります。
明治時代には、安中村日高神社の復旧願や恩智村北山寺の廃寺復旧願を出すなど、寺社の修理や復興にも熱心であったことがわかります。
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