サル
サルの特徴と生態を知り、被害を防ぎましょう。
サルの特徴
記憶力が高い
- えさ場や安全な場所をよく覚える。逆に怖い場所や人も覚えるので、追い払いの効果が出る。
- 試行錯誤を繰り返し学習する。応用はきかない。
運動能力が高い
- 立体的な動きが得意で垂直方向に2メートル、水平方向に2メートル跳ぶ。高い所から跳躍できるので、着地点は大幅に伸びることがある。
- 数ミリの突起やへこみがあれば登れるので、通常のフェンスやネットは簡単に超えることができる。
- 木や電信柱にも容易に登るが、人が簡単に登れないことも理解している。
視力が良い
えさは目で探す。視力は人並み。光や反射物など視覚を利用した被害対策は、慣れもあり効果が少なくなる。
サルの生態
生息
- 本来は、西日本では常緑広葉樹林に生息する。寿命はおよそ20年。
- 群れは、複数のオトナオス(7-8歳以上)と通常その同数から5倍程度の数のオトナメス(5-7歳以上)、そしてそのコドモ(4歳以下)たちからなる。
- 出産は年1回、春3月から7月頃までが出産期で、3~4年に1回1頭を出産する。餌付けや農作物採食などにより栄養条件が良い場合は、1~2年に1度出産することもある。
- 交尾期は秋10月から1月頃までで、妊娠期間は175日前後である。
- オスは4、5才くらいから生まれた群れを離れ、他の群れに入るか、ハナレザルやオスグループとして生活する。
群れの行動
- サルの群れは行動域の中を遊動して歩き回っており、決まったねぐらは持たない。
- 農業被害が出ている地域では、耕作地の周辺を離れずに歩き回ることがある。
- 群れの行動はオトナのメスが決めており、このメスが好む場所には群れが出没しやすい。
- 群れで動くが、行動はバラバラで、共同でえさをとったり、侵入するといった能力はない。
ハナレザルの行動
サルのオスはオトナになるといったん群れを出て、ハナレザルになり、状況次第ではかなり遠方まで移動していくが、ある特定の農耕地周辺に居着いてしまい、住民から顔を覚えられてしまうまでになるオトナのオスもいる。
こうしたハナレオスは時としてかなり大胆になり、人を脅したり、人家に侵入したりすることがある。このようなオスが群れに入ると、時として人を怖がらず、人家近くで頻繁に出没するような悪い習慣を、群れ全体に伝えることになるといわれている。
食性
- サルは雑食性だが、果実・種子及び昆虫が好物であり、花や若葉もよく食べる。人間の食べるものはほとんど何でも食べる。
- サルは少しずつ人間による作物をおぼえ、人里近くへ、さらには市街地の近くへと、活動範囲を広げてきている。その過程では、放棄された果樹や作物など、不用意に準備された彼らにとっての食物が、次第に人里近くへと引き寄せる動因になっている。
サルに出会った場合の対応方法
市街地でサルに出会ったとしても、多くの場合は移動の最中なので、餌を与えず刺激しなければ自然に立ち去ります。
- 近づかない!
- 目を合わせない!
- 食べ物を見せない、与えない!
- 大声を出さない!
しかし、頻繁に出没する場合は、誘引物対策や追い払いを必要とする場合があります。サルが頻繁に出没しているにもかかわらず何もしないでいると、そこが安全な場所と認識し、居座るようになります。地域全体で、サル対策を力合わせて根気強く行うことが大切です。
「ここに来たら安心してえさが食べられる」とサルが思ってしまうと、サルが居ついてしまう恐れがあります。
そうではないことをサルに示すことが重要です。
頻繁に出没するサルの対策
誘引物対策
- 生ごみ、不要になった食物や作物、お墓の供花・供え物は、サルが食べられないように処理する。
- いつも被害にあう果樹は、樹高を低くして守りやすくする。
- 畑に電気柵などを設置することで、作物をとられないようにする。
- 家の窓や戸は施錠し、侵入させない。納屋や物置場の窓や扉も必ず閉める。
サルは木や電線・屋根を伝って移動するので2階、3階の窓も施錠しましょう。 - 「入っても食べ物にありつけない」ようにする。
「家の中に入って、食べ物にありつけた」経験をさせないため、簡単にとれる状態で食べ物を放置しない。
(例:仏壇のお供え物・供花、居間・台所の食物など)
追い払い
追い払いは、
- その場からいなくさせる
- 人馴れの進行を遅らせる
効果があります。
追い払いをすることで、人とサルとの緊張関係を保ち、サルの人馴れを遅らせることができます。
- サルを見つけたら、素通りせずに必ず追い払う。
- 棒を振り回す、大きな音を出す、花火を使用する。
サルは人を怖がるので、できるだけ大勢で協力して追い払いましょう。
※ロケット花火やエアガンなどを用いる際は、周囲の人がケガをしないように声を掛け合うなど十分注意しましょう。 - 山に帰るまで追い払いを続ける。
参考資料
環境省
農林水産省
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