十五巻 昔懐かしい道具たち 下

ページID1011439  更新日 令和7年1月30日

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写真:お菓子を作る道具

前回は、安中新田会所跡旧植田家住宅に残る「衣」の道具としてアイロンを紹介しましたが、今回は「食」の道具です。

写真上段は冷たいお菓子を、下段は焼くお菓子を作る道具です。

左上のハンドルがついた桶はアイスクリーマーで、容器に牛乳と砂糖を入れ、桶の部分に氷と塩を入れてハンドルを回しながら冷やして作ります。1846年にアメリカの主婦が発明したもので、日本では明治中ごろには家庭で使われていました。

右上は氷かき器で、裏返した鉋(かんな)の上で氷を削ります。氷の食用は古くは日本書紀に登場し、平安時代に清少納言が書いた『枕草子』に「削り氷(ひ)にあまづら(ブドウ科のツルから取った甘い液体)入れて」という記述があります。現在のように回転する氷を刃で削るかき氷機の原型は、明治20年ごろに発明され、簡単にかき氷を作ることができるようになりました。

右下の鉄製の道具は、たこ焼きのルーツといわれるちょぼ焼きを作るもので、水で溶いた小麦粉を流し込み、こんにゃくなどを具にして作ります。大正から昭和初期に子どものおやつとして好まれていたようです。

隣のお玉のようなものは、カルメ焼きを作る銅製の道具です。材料は水・砂糖・重曹で、室町時代に伝来した南蛮菓子(なんばんかし)のカルメラ(ポルトガル語で「甘いもの」という意味)が元祖です。江戸時代の百科事典「和漢三才図会」(1712年編纂)にも書かれている道具です。

左下の鉄板はワッフルを焼く型です。日本では明治ごろから作られ、2つ折りにしてクリームなどをはさんで食べるスタイルが最も広がりました。

今では買って食べるお菓子も、家庭で作って楽しんでいたことが分かる道具たちです。

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