十二巻 河内名所図会を訪ねて その6(大聖勝軍寺)

ページID1011442  更新日 令和7年1月30日

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写真:河内名所図会に描かれた「大聖勝軍寺」

叡福寺(えいふくじ)を出発点とした聖徳太子ゆかりのお寺をめぐる旅も、いよいよ後半です。途中立ち寄った教興寺を経て、現在の国道25号線に近い奈良街道を西に進んでいくと、「下(しも)の太子」である大聖勝軍寺に着きます。

大聖勝軍寺は、物部(もののべ)氏との戦いの地に建てられたお寺です。『河内名所図会』では、境内中央には、太子が戦いの時に身を隠したというお寺のシンボルとなっている大きな「神妙椋木(しんみょうむくのき)」が描かれています。

お寺の縁起にある鏑矢塚(かぶらやづか)と弓代塚(ゆみしろづか)は描かれていませんが、物部氏との戦いに関係する史跡として、一本松が植えられている塚状の物部守屋の墓や守屋池(首洗池)が見えるほか、文中には戦いの様子や馬蹄石(ばていせき)などの史跡も詳しく紹介されています。

さらに、本尊の聖徳太子像や現在、大阪府指定文化財になっている四天王像などの宝物も紹介されています。

名所図会では、見どころ豊富な太子ゆかりの叡福寺と大聖勝軍寺の2つのお寺をセットで訪ねることを勧めています。

さらに奈良街道を西へ進むと、太子が創建した大阪市の四天王寺に到着します。四天王寺は、寛政10年(1798年)刊行の『摂津(せっつ)名所図会』で紹介されています。名所図会で太子ゆかりのお寺をめぐる旅はここでひとまず終わりにしましょう。

今年は、市内の重要な文化財保存のために必要事項を定めた文化財保護条例が施行されて20年になります。新たな八尾市の名所図会ができるような文化財の発見に今後もご期待ください。

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