校長室より2

ページID1017926  更新日 令和7年4月22日

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朝の読書

朝の読書1

朝の読書2


 本校では朝の読書に取り組んでいます。8時30分のチャイムが鳴ると多くの生徒は先生に言われなくても本を取り出し静かに読書を始めます。予鈴が鳴ってから登校する人などが周囲でバタバタとしていても、すぐに落ち着いた雰囲気になります。ネットで簡単に情報にアクセスできる時代です。調べたいことや知りたいこと、ちょっとど忘れしたことなども、タブレットやスマホで検索すれば、瞬時に解決できることがほとんどになりました。読書をすることで語彙力や文章力が養われると、保護者のみなさまやその上の世代の方々も学校などで言われてきましたが、今や人が頭の中に語彙を詰め込む必要があるのか、文章もAIが書いてくれるなら、文章力を人が身につける必要があるのかと考えることがあります。しかし、学校で私たちが授業で教え、身につけてもらいたい力は、単に整理された知識や公式、法則ではなく、それらを駆使して、それぞれが自分の考えを伝え、人と人がつながったり理解しあったりする力です。もちろん、授業において知識や公式、法則は教えますが、それらを詰めこみ、試験でよい点を取ることがゴールではないと考えています。私たちが教える知識はほとんどネットという外付けの“頭脳”を持てば困ることはありません。だからこそ、それらを外付けではない自分の頭で理解し咀嚼し駆使して、生き生きとその人らしく過ごしていく力を身につけることが大切だと思っています。そのためには、学校でしかできない様々な行事やクラブ活動などを通じて、生身の生徒同士がぶつかったり、分かり合ったり、そんな心を揺さぶる経験が大切です。そのような経験がまた新たな知識欲につながるサイクルになっていくことを願っていますが、もちろんそのようにうまくいくことばかりではありません。今“非認知能力”という言葉が取りざたされています。非認知能力とは、IQや学校のテストのように数値化できる認知能力とは違い、感情や心の内面の働きといった数値化して測りづらい分野の能力のことです。ネットの中にある情報そのものではなく、それらを上手に利用して生活を豊かにする能力の大切さがあらためて認識されています。

 よい本との出会いは心を揺さぶられる出来事の一つだと思っています。本の中の小さな一場面、文字からその場面を頭の中で想像するだけでも大きな一歩です。朝の読書を続けることで、その一歩が、何十歩、何百歩と積み重なってほしいと願っています。語彙を増やすため、文章力を身につけるためと言われ、無理やり本を読まされて本を嫌いになる人もいました。そうではなく、自分の人生を豊かにするために、いろいろな本と出会ってほしい、面白くなければ、最初の数ページでやめて違う本を手に取ればいい。何か本を手にしていなければいけない朝の数分が、その生徒にとっての“この一冊”に出会うきっかけになればいいなと考えています。本校の図書室は、本屋さんに負けないようにどんどん新しい本を置くようにしています。生徒のリクエストがあればその本を買いそろえることもしています。また、英字新聞を置いたり、少しでも生徒たちに興味・関心をもってもらえるように工夫をしています。毎日お昼休みには開館していますので、お子さまが朝、読む本に困っているようなら図書室に行って借りなさいと背中を押してあげてください。また、みなさまからもこんな本を置いてほしいというリクエストがあればそろえていきたいと思っています。保護者のみなさまのご理解とご協力をお願いいたします。

新着本

英字新聞

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