救急隊員に対する勉強会を実施しました(令和7年6月27日)
救急救命士による静脈路確保に係る勉強会を実施しました。
令和7年6月27日(金曜日)消防本部研修場において八尾市立病院の看護師2名を招いて、救急救命士及び救急隊員45名が参加し、静脈路確保(※)についての手技及び勉強会を実施しました。
平成26年1月31日に救急救命士法施行規則の一部が改正され、救急現場や救急車内で救急救命士が行える処置範囲が拡大(詳しくは下記「救急救命士による処置範囲拡大の内容紹介」をご参照ください。)されましたが、今回の勉強会では、処置範囲拡大の1つである静脈路確保に重点を置き、シミュレーション訓練を実施するとともに、看護師による講習と実技指導を受講し、「救急救命技術の向上」に努めました。
※静脈路確保とは、点滴や薬剤投与のために、静脈内に針やチューブを挿入して輸液路を確保する処置のことです。
救急隊による静脈路確保シミュレーション訓練(居室及び救急車内の2症例)
居室内での訓練の様子
救急隊員(救急救命士)が傷病者を観察した結果、居室内で静脈路確保が必要であると想定。
想定内容はショック症状(※)の傷病者に対する静脈路確保及び輸液(点滴)を行いました。
※ショック症状とは、様々な原因によって体内の血液循環がうまくいかなくなり、臓器や組織に必要な酸素や栄養が十分に供給されなくなる状態を指します。
救急車内での訓練の様子
想定内容は、歩行中に意識障害を起こし倒れた。現病歴に糖尿病、インスリン自己投与しているとの情報あり。歩道上であるため衆人環視配慮し救急車内収容優先した。
救急車内にて脳血管障害(脳梗塞等)ではない、意識障害の傷病者に対する血糖測定及びブドウ糖投与を行いました。
八尾市立病院の看護師による講習と実技指導
教育講義の様子
八尾市立病院の看護師による静脈路確保のコツやポイントを救急隊員に講義して頂きました。
静脈路確保の実技指導
八尾市立病院の看護師に、訓練資機材を使用して、静脈路確保の注意事項やポイントを実際に指導して頂きました。
総括
救急救命士が実施できる救急救命処置の範囲については、近年、複雑化、高度化してきております。その中で、心肺停止傷病者をはじめ、心肺停止前傷病者に対しても静脈路確保を実施すべきプロトコルも定められ、今後、静脈路確保の重要性は高まるばかりです。
この勉強会で習得した現場活動時における確実な静脈路確保の手技が、今後の救急活動に活かされるよう、さらなる救急救命技術の向上に努めます。
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