中庭に南国の風が吹いた朝
―バナナの花が教えてくれたことー
安中小学校の中庭では、寒さに強い品種のバナナを大切に育てています。
バナナは「木」のように見えますが、実は多年生の草。
柔らかい葉が幾重にも重なって、あの太い茎のように見える部分を形づくっています。
現在育てている株は2代目。子どもたちと一緒に、毎日成長を見守ってきました。


7月のある朝、突然の変化が
前日までまったく気配がなかったのに、この日の朝、バナナのつぼみがニョキッと姿を現しました。
赤紫色の大きな長円錐形――「バナナハート」「バナナの花」と呼ばれる部分です。
子どもたちは「えっ、昨日なかったよね」「なんで急に出てくるの」と驚きながら、つぼみの色や形をじっくり観察していました。植物の成長は、時にドラマのように突然で、そしてとても美しい瞬間があります。

世界では「食材」、日本では「謎の存在」
このバナナハート、東南アジアでは炒め物・サラダ・カレー・スープなどに使われる野菜です。
しかし日本ではほとんど知られておらず、調理法も馴染みがありません。
急遽、中休みに校務員が「青空教室(バナナのつぼみ観察会)」を開催しました。
「こんな食べ物があるんだ」「食べられるの?」と、子どもたちの興味は一気に広がりました。
安中小学校では、この「謎めいた食材」。学びはいつも、好奇心から始まります。


バナナはどこから来るのか
世界のバナナ生産地は、赤道をはさんだ南緯30°~北緯30°の「バナナベルト地帯」。
日本で食べられているバナナの約8割はフィリピン産で、エクアドルや台湾からも輸入されています。

中庭のバナナを見ながら、子どもたちは「日本の気候でも育つの?」「このバナナ、どうして寒さに強いの?」と、地理や気候の学びへ自然につながっていきます。


実をつけると、株は役目を終える
バナナは実をつけると、その株は枯れてしまいます。
だからこそ、わき芽を株分けして次の世代へ――まさに「生命のバトンリレー」。
安中小学校のバナナは2代目。
子どもたちは「次の芽も大事にしないとね」と、植物の命のつながりを感じながら育てています。

おいしいバナナになるかな
今回のつぼみは、安中小学校のバナナが「実をつける準備を始めた」という合図。
これからどんな姿に変わっていくのか、子どもたちと一緒に観察を続けていきます。
成長の様子は、またホームページでお知らせします。
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