「点検商法」床下シロアリ防除と外壁工事のトラブル
事例
突然「近所の工事をしている者です。5,000円で溝掃除をしませんか。」と業者が来た。
自分ではなかなか掃除できない場所だったので依頼した。溝掃除が終わって、「無料で床下の点検をします。」と言われたので、台所の床下収納庫から床下に入ることを承諾した。業者は床下を撮影して、「シロアリがいるので屋根裏も見た方がいい」と説明した。後日、屋根裏を調査するために、天井に穴をあけて覗いてみると、屋根裏にもシロアリがいるとわかった。シロアリ防除工事を80万円で勧められて承諾すると、「雨漏りの跡があります。外壁工事も同時に行いましょう」と勧誘された。合計850万円と高額だったが、他社と比較せずに契約した。後日、工事の日程が近くなってから、別居の子どもの知るところとなり、「他社と比較した方がいいので解約するように」と言われた。業者へ電話で申し出すると、「クーリング・オフ期間が過ぎています。解約の違約金として契約金の2割いただきます。」と言われた。内金は納めていない。2割(170万円)は高額ではないだろうか。
ひとこと助言
なぜ契約をしてしまったのか、考えてみましょう。
- 「近所の工事をしている業者なら」と安心して話を聞いた。
- 「最初の溝掃除が5,000円と安かったので、親切な業者かもしれない」と自宅にあげた。
- 「シロアリの写真をみて、家が崩壊する」と怖くなった。
- 「雨漏りのシミがあった」ので、外壁工事も必要だと思った。
では、どうすればよかったのでしょうか。
- 事業者の名前と連絡先を聞いて、必要なら5,000円の溝掃除だけを依頼する。
- 突然来訪した業者は、一人の時に家にあげてはいけません。点検が必要なら、日を改めて家族か知人に同席してもらいましょう。
- シロアリ防除には、薬剤の濃度など適切な散布作業が必要です。業者を選ぶ時は、公益社団法人日本ペストコントロール協会のHP一覧から事業者を選ぶ他、近隣店舗紹介等、数社比較しましょう。
- 外壁工事は、高額になることが予測されます。契約は焦らず慎重に行いましょう。
クーリング・オフ期間が過ぎていても契約書面に解約料の定めがあるか確認しましょう。
記載があっても話し合いで減額できる場合もありますので、困ったときは、消費生活センターにご相談ください。
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